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2004年6月16日

任天堂と中古ゲームソフト問題

 6月15日の記事の続き、というわけでもないんですけどね。任天堂は中古ゲームソフト問題をどのように捉えているのか、過去の発言を拾ってみました。

―ゲームソフトの中古販売問題について任天堂の考えは?
今西取締役 必要悪とまで言いませんが…中古ソフトは、現実問題ユーザーに支持されています。これを覆すにはそれ相応の理由が必要です。ファミコン時代に中古業者がゲームキャラクターを勝手に使って宣伝をしていたことがありましたが、「それは困る」ということで、業者と話し合いを持ったこともあります。ゲーム産業にたずさわる場合は、それ相応の責任を持った行動をしてもらう必要はあると思います。
―中古ソフトの功績も認める?
今西取締役 ゲームのすそ野を広げたことは否定できません。しかし、発売したばかりのソフトを3日くらいで新古品として販売するのは困ります。業界全体のことを考えて欲しいということですね。
Mainichi INTERACTIVE キーマン・インタビュー

 毎日新聞ゲームクエストより、今西紘史任天堂取締役広報室長(当時)のコメント。
 中古市場の存在を容認しつつも、発売したばかりのソフトが中古市場に流れている点をあげ、何らかのルール作りは求めているようですね。

―中古ゲーム訴訟でメーカー側が敗訴した。
山内氏 メーカーはソフトを一度売って利益を得た立場にあるわけで、それを買った人が転売しようと捨てようと、個人的にはその人の自由ではないかと思う。ソフト会社はユーザーがすぐ飽きて売らないような、長く持ってもらえるソフトを作ればよい。
日経産業新聞2002年8月21日付

 任天堂前社長の山内溥取締役相談役のコメント。
 売ろうが捨てようがユーザーの自由である、と。ユーザー不在で中古市場を闇雲に規制しようというソフトメーカーに対して、疑問を呈しているように思えます。ソフト作りに対しても同様ですね。販売店側にはまったく触れられていないのが少し気になりますが。

ゲーム市場は'97年から縮小傾向にあり、その理由として、中古問題、少子化、携帯電話の普及などが挙げられていますが、それだけで説明できる問題ではありません。
(中略)
日本のゲーム市場では、大多数のソフトが2週間くらいしかまともに売れません。その一方で、長期的に売れるソフトも存在していて、任天堂の『ポケットモンスター』や『カービィ』、最近では『ピクミン2』などのほか、他社さんでもナムコさんの『太鼓の達人』のようなソフトがじわじわと売れています。ですから、こういった例がある以上、ゲームソフトの寿命について、中古市場だけに責任転嫁をするのは無理があると考えています。アメリカにも中古市場は存在しますが、全体的にソフトは長期間にわたって売れている。もちろん、短期間に集中して売れるソフトにも市場を活性化させるなどの意味はありますが、任天堂としては長期的にソフトを売って、販売本数を伸ばしたほうが業界にとってプラスになると考えています(岩田)
ファミ通.com / 【任天堂経営方針説明会】ゲーム業界の現状、問題点を岩田社長が語る

 先日行われた、任天堂経営方針説明会の中でも、岩田聡社長が中古問題に触れていました。

 おそらく、こういった発言をするメーカー、CESA会員企業は他にはないと思います。任天堂はCESAの正会員というわけではないんですけども(理事もいない)。任天堂のゲームソフトのパッケージにも「NO RESALE」のロゴが使われていましたが、中古問題に関してはCESAと多少の温度差があるようですね。
 ただ、任天堂もまったく現状を問題視していないというわけではありません。過去そして現在も、中古問題に対応していくつかの取り組みを行っています。最近では、ニンテンドーパワークラブニンテンドーがありますね。
 前者はローソンの情報端末ロッピーで行われた、スーパーファミコンとゲームボーイソフトの書き換えサービス。旧作ソフトはわずか1000円以下で、新作ソフトも3000円以下という安価で書き換えることができました。しかし、スーパーファミコンは1997年、ゲームボーイは2000年からのサービス開始で、市場としてのピークはとっくに過ぎた後。さらにはローソンでしか(例外あり)書き換えできないなど、いくらかの問題があり、あまり上手くはいってなかったようです。結局ニンテンドーパワーの書き換えサービスは、2002年8月末日で終了しました。いま思うと、意外と長く続いたような気がしますね。
 後者のクラブニンテンドーは、会員制マイレージサービス。ソフトに同梱されたシリアルナンバーを登録し獲得したポイントで、いくつかの特典を得ることができるというサービスです。早期に購入して登録するとボーナスポイントがつくので、小売店にとっても良いサービスですよね。少なくともクラブニンテンドー会員は、中古品よりも新品を購入したい、というマインドが高まると思うんですが、実際のところ、2003年10月以降発売のソフトとそれ以前に発売されたソフトでは、中古ショップの売上は数字として違いが現れているんでしょうか。どうなんでしょ。


 で。任天堂はこんな感じなんですが、一方のCESAはというと。

一方、流通における「中古ゲームソフト問題」は当業界の大きな問題であり、昨年度末に協会としての統一見解をまとめ、今年度はそれにもとづき、実態調査、何らかの権利の創設、関係者間の話し合いなど、すすめて解決の道を探る計画です。
CESA//平成16年度通常総会・懇親会および第2回CESA定例記者会見レポート

 辻本憲三CESA会長のコメント。
 昨年度末に統一見解をまとめた、とありますが、CESAのホームページには見当たりません。どういった内容なのか気になるところ。例の知的財産戦略本部と連動した動きなんでしょうね。どういう方策を取るにしても法改正は必要になると思いますけど、「何らかの権利の創設」なんてものは要るのかどうか。また、ユーザー不在で進めていくつもりなんでしょうか。

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