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2005年4月25日

GBA「千年家族」の紹介とその魅力をあらためて

 レビューというつもりでもないんですが、ゲームボーイアドバンス用ソフト『千年家族』をここで改めて紹介してみたいと思います。このブログで初めてプレイ日記というカタチで連載していたこともあり、私にとっては思い出に残るゲームソフトのひとつとなりました。

 詳しいゲームの情報については、公式サイトをご覧ください。ゲームのヒントも掲載されています。

 ゲームの導入部は、初回の日記で説明したとおりですね。神様であるプレイヤーは、あらかじめ用意された家族を見守るか、自分でキャラクターメイキングした家族を見守るか選ぶことができます。後者を選ぶと、開始年月日、苗字、家族構成をまず決定したあと、家族のキャラクターメイキングに入り、名前、誕生日、血液型、性格、能力、職業、容姿、体型など細かく設定していきます。
 キャラクターメイキングが終わったところでゲームのスタートとなります。このゲームの目的は、『千年家族』のタイトルのとおり、家族を千年の間見守って伝説の“千年家族”を達成するコト。千年見守ると言っても、もちろん実時間ではありませんが、このゲームのおもしろいところはその実時間に応じて、ゲームの進行度合いが変わってくるところにあります。カートリッジに内蔵された時計機能により、電源オフの(プレイしていない)時間に応じて、電源をオンにした時にゲーム内の時間がいくら進行するかが決まります。ゲーム中では、電源オフにしている間に起こったことを、「できごと」メモとしてその経過を見ることができます。電源オフの時間と、オンにしたとき進行する時間は比例しており、電源オフにしている時間が50分でゲーム内では1年が進行していることになっています。1日(24時間)ぶりに電源をオンにすれば、ゲームでは29年が経過していることになり、つまりゲーム中の時間で千年経過させるためには、実際にはおよそ35日ほどかかることになるわけです。

 見習い神様であるプレイヤーが家族に対してできるコトは、時に笑い、時に怒り、時に夢を追い、時に思い悩む家族の背中をそっと押してあげるコトです。ゲーム開始後すぐに「がんばれの矢」と「おちつけの矢」が与えられます。家族達は常にひとつ何かしらの関心事を持っており、それを応援するのであれば「がんばれの矢」、それはやめとけという場合には「おちつけの矢」を家族に打つ。そうするとその関心事に対する熱中度ゲージが上下、家族が抱いた関心事に応じたイベントが発生します。イベントの結果、能力が上下したり、スキルを覚えたり、夢を持ったり、夢を実現したり、家族の雰囲気が良くor悪くなったり、臨時収入を手に入れたり、仕事を辞めたり...様々な変化が起こります。「がんばれの矢」と「おちつけの矢」は一ヶ月ごと(毎月初め)に補充されるので、どんどん家族に使っていけます。
 ちなみに、家族に矢を放つのはプレイヤーのパートナーであるキュピットというキャラクター。家族に矢を放つ際には、「ねらってねらって~ ピッキューン」「キミのハートに ズッキューン」「とどけ!胸キュン」などのセリフに合わせカットインが挿入されます。キュピットの愛らしさに胸キュンしたプレイヤーは多いはず。スタッフインタビューによると、キュピットは『パルテナの鏡』のピットくんをイメージしたそうですが、私としては明らかに越えてます。
 で、イベントで良い結果になれば、家族からプレイヤーに「感謝のキモチ」が贈られます。「感謝のキモチ」を一定数集めるごとに神様ランクがアップして、他の種類の矢やアイテムを手に入れることができます。「感謝のキモチ」を集めていくと、そのうち「お気楽ブームの矢」「努力ブームの矢」「愛情ブームの矢」がもらえるようになります。即効系の矢である「がんばれの矢」「おちつけの矢」と違い、「お気楽ブームの矢」「努力ブームの矢」「愛情ブームの矢」は持続系の矢で、家族に打つと効果の続く間どういう関心事を抱くかの傾向を決めることができます。「お気楽ブームの矢」はお気楽なコトに関心を持ち、「努力ブームの矢」は仕事や夢に打ち込むようになり、「愛情ブームの矢」は人間関係に興味がわく...といった具合です。「お気楽ブームの矢」「努力ブームの矢」「愛情ブームの矢」は打つと5年間効果が続きますがます。補充は年初めに1年毎。他にも神様ランクをアップしていくと、様々な種類の矢が打てるようになりますが、ここでは割愛します。
 そしてもうひとつ、プレイヤーは直接的に家族に介入できるアイテムがあります。家族の能力がアップするドーピングアイテム「○○の輪」や、次の世帯主候補を指定できる「世継ぎの王冠」、先代のスキルを継承できる「先代の心の結晶」など、これらを使いこなせれば家族を良い方向に導くことができるはずです。アイテムは矢と違い補充されることはありませんが、出し惜しみする必要はないと思います。これだ!と思った子供には、惜しみなくアイテムを継ぎ込んでいくといいでしょう。

 このようにプレイヤーが関与できる部分はあるんですが、ゲームの進行は「即効系の矢を打ちウォッチモード(早送りモード)でイベント結果を待つ」というパターンがメインになります。ゲーム特有の駆け引きなどはなく、育成にのめり込むような、熱中度の高いゲームではありません。プレイ中はウォッチモード(早送りモード)にしていても、ゲームスピードはそう早くありませんから、プレイヤーが関与した成果がすぐに現れたり、重要なイベントがすぐに起こるわけではないんですよね。私の場合は、一度に一時間以上の長時間プレイすることはありませんでした。誤解を恐れずに書くと、長い時間やってると飽きると思いますね(笑)。
 開発スタッフが意図的にそうしていると思うんですけども、プレイヤーが簡単に区切りを見つけてゲームを終えられるようにしてあります。即効系の矢がなくなったり、神様ランクをひとつふたつあげることなどを区切りにできる。そうすると、だいたい一回のプレイが20~30分ぐらいになるんですよね。もちろん何時間もプレイしたっていいんですが、一回のプレイ時間を短くすることでゲームをする時間を見つけやすくなり、ゲームへの意欲が沸くようにしてているんだと思います。一ヶ月以上という長期間にわたってプレイするわけですから、一回のプレイ時間が短い(短くても済む)ゲームデザインにするのは必然でしょう。
 それから、これもスタッフインタビューにも出ていましたが、『千年家族』は「ながらゲーム」に向いています。ゲームスピードはゆったりしているので、テレビを見ながら、音楽を聴きながら、食事をしながら、家事をしながらプレイすることが可能になってます。もちろんインターネットをしながらでもOKです(私はそうしてました・笑)。オプションでイベントが起こった時にチャイムが鳴る設定にすることができるので、即効系の矢を打ったあと放置してチャイムが鳴れば画面に向かうということができるようになっています。

 では、一回で長時間プレイしないのなら、何が『千年家族』のモチベーションになるのか...それは時計機能がカギになっています。『千年家族』はプレイしていない時に、モチベーションが上がるゲームなんですよね。次に電源を入れたとき家族はどんな変貌を遂げているのか... ある意味、プレイしていなくてもゲームが続いています。桜井政博さんがゲームの楽しさを「リスクとリターン」で説明していましたが、時間を空ければ空けるほど変貌の度合い(リスク&リターン)が大きくなるわけです。それが楽しみでちょっとした時間さえあれば電源を入れたくなる...ゲームへの意欲が沸いてきますよね。ちなみにあまりにも時間を空けすぎると、家族が悪魔に取り付かれる可能性が高くなります。アクマに取り付かれると、家族に悪事をするようささやきます。嫁イビリしたり、怪しげな集会に参加したり、浮き輪で世界一周しようとしたり...ある意味では楽しげなイベントが起こります。ここまで行くと、恐いもの見たさみたい部分もありますけど(笑)。

 また、プレイ開始時に見る「できごとメモ」が長いのも難点のひとつ。期間を空けてプレイするほど「できごとメモ」を見る時間が長くなるので、せっかちな人にはいらいらする部分でしょう。しかし、「できごとメモ」がスキップできるようになってしまうと、その間起こった出来事に信憑性がなくなってしまうんじゃないでしょうか。その間に起こった出来事が全て見られる「できごとメモ」があるからこそ、時間の経過に説得力があるんじゃないかと思います。

 そして、『千年家族』で私がなによりも素晴らしいと思う部分。それは誰もが同じスピードでゲームが進行するということですね。例えば、『千年家族』の発売日である3月10日にゲームをスタートしていれば、4月15日頃ゲームはエンディングを迎えていることになります(プレイ時間、通信結婚の矢の使い具合によって変わってきます)。初心者も、ライトユーザーも、コアゲーマーも、95歳のおじいさんとおばあさんも、同時にゲームをスタートすれば、ほぼ同時に終えることができます。単に私が無知なのかもしれませんが、こういうゲームって今までなかったですよね? 通常のゲームだと、コアゲーマーは3日でクリアできるゲームでも、ライトユーザーはその何倍の期間もかけてクリアしていたりとか...そこらへんがコアとライトが乖離していっている理由のひとつなのかな、と思ったりしています。誰にでも簡単にプレイでき、労力もあまり必要のないゲームはこれまでも数多くありましたが、『千年家族』はそれに加えて、誰もが同じスピードでゲームが進み、クリアまでの期間も一緒になる。こういった点で皆が同じ立ち位置になれる,,,そのことを、『千年家族』の最も評価すべき部分ではないかな、と考えておるわけです。
 しかし、その最も評価すべき部分をデメリットと見ることができます。固定された時間の進行が制約となって、時にプレイヤーの負担になることにもあるんですよね。毎日のようにプレイしなければならない(3日ぐらいは空けても大丈夫のようですが)、24時間ぶりに電源を入れたらゲーム内では30時間も経っていた...もう少しゆったりとした時間経過でプレイしたい人もいるでしょう。そう考えると、プレイヤーが時間の進む速度をある程度自由にコントロールできるようにして、プレイスタイルに幅を持たせるようにしていてもよかったかな...とも思います。まあ「通信結婚の矢」を子供に使えば、結婚適齢期になった時点で時間をストップすることが可能なんですが、それでも不都合はありますからね。
 そういう一長一短を踏まえたうえで、開発スタッフは「クリアまでの期間がみんな一緒」という長所を取ったんじゃないでしょうか。……時の無常を表現している、という見方もできますけどね(笑)。もし次回作があるのならば、「クリアまでの期間がみんな一緒」という長所を残しつつ、プレイヤーにとって負担になりうる部分を改善してほしいと思ってます。

 こんな感じで。

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受信: 2005年4月26日 08時31分

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受信: 2005年4月29日 15時46分

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